おすすめのBL漫画紹介！このボーイズラブがすごい！

おすすめのBL漫画紹介！

というわけで、ここまではボーイズラブを読むための電子書籍サイトを紹介したのですが、せっかくだからおすすめのBL漫画を紹介しておきたいと思います。

まずはこれから

愛したがりモノマニー

あらすじ

ある日、突然事故で両親を失った高校生の樋口優也。両親の葬式で声をかけてきたある一人の男性に一緒に住むことを提案される。

それが、両親を失った事故の原因を作った女性の息子の佐伯　透だった。

引き取りてのいなかった優也は、佐伯の家へ居候することになる。お互いに無くした家族の温もりを求めながら、寂しさという隙間を埋めていく二人。

だが、佐伯はいつしか家族という感情ではないものが芽生え、優也がいればそれで構わない、優也を手放したくないという思いが強くなり、自立すると言い出す優也を強引に自分のものにしてしまう。

冷え切った家族の関係を他人で補いながらお互いに家族愛ではなく恋愛感情が生まれてしまうという胸キュンラブストーリー。

感想

まず取っ掛かりが重めのテーマです。ある日突然両親が事故で亡くなってしまい、引き取る親戚もない男子高校生が、事故を起こした張本人の息子に引き取られるという、なんともアベコベで違和感のある始まりだったところが最初のおすすめポイントです。
本来ならば、両親を殺したやつの息子なのだから、憎んで当然なのですが、なぜかそこで家族になろうとした優也。
日々の生活をしていく中で、お互いに家族になろうとしている場面が多々見られます。
例えば、家事を行う優也の姿を見て、佐伯が幸せそうな表情をするところなど、佐伯自身があまり感じることができなかった家族の温もりを感じつつ、感謝の言葉を言うことで、照れながらツンツンしている優也の姿が描かれています。
そんな、お互いをお互いに気遣いながら、自立を希望した優也に対して苦しい胸の内を話しながら、強引に自分のモノにしようとする佐伯がなんとも切ないです。本当は家族という形を作り、家族という温もりを感じていたかった佐伯。なのに、二人で過ごしてきた穏やかな日々が無くなる不安と優也への思いが抑えきれなくなり、感情をぶつけてしまうシーンが一番キュンキュンしてしまいます。
このシーンが、この漫画一番のポイントと言ってもいいです。
その思いは優也も同じで、お互いに気持をぶつけ合い、結局愛の告白をし、ハッピーエンドになるのですが、綺麗で純粋なストーリーに終始キュンキュンしてしまう漫画でした。

鮫島くんと笹原くん

あらすじ

鮫島くんは思い切ってバイト先のバックヤードで片思いしていた男友達に告白！一瞬でキモイとフられたのに後でフツーに家に押しかけてきて…

一人でぐるぐる考えて空回りしがちな潔癖大学生鮫島くんとノンケの無神経大学生笹原くん二人が繰り広げるコンビニバイトラブコメディ。

少し避ければキレられ、受け入れようとすれば逃げられのドタバタ劇が面白い腰乃先生の人気作品。

感想

初見の時にこれはとんでもない良作を引き当てたぞ…！と震えた、私が腰乃先生の作品の中で一番好きな作品です。

男臭さのあるサバサバ・ザクザク描かれたタッチの絵柄が、ドタバタしてる二人とマッチして、本当にテンポよくギャグとエロが駆け巡る作品です。
若い男の子たちってアホ可愛いよね…という気持ちで微笑ましく見ていると、今度は急に本能剥き出しの雄のようながっついた愛情がブワッと押し寄せて、感情の緩急が心地よく読んでいるとついつい惹きこまれてしまいます。

やはり腰乃先生の作品の魅力は生々しくリアルなエロ描写なのですが、触れ合うまでのドキドキからタガが外れてがっつきすぎてしまって失敗するのを経て、二人で協力して愛を貪りあえるまでの流れが濃厚なんです！
特にこの作品は、慣れていない二人の手探りな様子に誰もが応援したくなるようなエロシーンが、ページにするとさほどないのに、お金を出して購入した甲斐があった…！と感動するくらいにはガッツリと描かれています。

キャラクターや台詞回しが独特で、それぞれの視点から語られるモノローグではいちいち愛おしさを感じます。鮫島くんの心の声を代わりに訴えるように泳ぎ回るサメなんかも可愛くて見どころです！

恋の話がしたい

あらすじ

吊り橋効果を利用して、叶わないと思っていたヘテロの真川への告白を受け入れてもらえたゲイの美成。

想像していなかった恋愛関係に戸惑い、臆病になって拒絶したり、うまく伝わらなくてヤキモキしたりと、恋することとはどういう事なのかを二人で考えていく淡々と静かなのに熱い想いを綴った表題作です。他短編2本と書き下ろし。

感想

BL作品だけでなく有名なヤマシタトモコ先生の作品の中でも一番BLの核心をついた優しい物語です。

表題作の、派手なところはないけれど簡単にうまくは行かない大人の恋愛が丁寧に描かれているところがじんわりと心に響いてきます。二人の細かな表情や独特な言葉選びに、フィクションであることを忘れリアルに感じられる作品でまさにヤマシタトモコ先生の良さが溢れていると言えます。

BLにありがちなエッチな描写が少ないと言うと物足りなく感じる読者もいるかもしれませんが、普通の会話やちょっとした触れ合いの中に二人の間に流れる相手に対する愛情というエロスが垣間見えるので、少女漫画の純粋さに一歩踏み込んだドキドキを感じられます。BL作品初心者にも、たくさんのBL作品を読まれた方にもオススメできる作品です。

他に収録されている短編2本、第三者である姪っ子視点のうるっときてしまうような切ないお話や一転してドMであることがバレてしまう会社員の口元がニヤリとしてしまうくらいコミカルなお話にも、全く違ったテンションなのにテンポよく読めてキャラクターに思わず共感してしまう面白さがたくさん詰まっています。
この作品をきっかけにヤマシタトモコワールドに引き込まれてしまうこと間違いなしです。

若様隠密帖

あらすじ

現代の日本が舞台。

一般人に紛れて生活する忍者の太助のもとへ一族の若様が押しかけ女房としてやってきて生活を共にしている。

一族の跡取りで世界中で活躍する最強の忍者だが世間知らずで天然な若様とそれを取り巻く周囲の忍者たちそれぞれの思惑に振り回されながらも両想いで一途同士、太助と若様は日々イチャイチャしまくるのであった。

感想

主役のカップルは体格の良い若様が受け、見た目がごくごく普通の下忍である太助が攻めの忍者BLです。

戦闘のエリートでガチムチのお坊ちゃんである若様が男性向け成人作品ヒロインの如く太助に心身メロメロで、エプロン着て家事までして尽くす(忍者装束と覆面のまま)という異様な光景におそらく最初の数ページはギョッとします。ですが、読み進めるとひたすら一途同士なのに天然ゆえトンチンカンなやりとりが多い太助と若様ふたりとも段々と可愛く見えてきます。

若様のコスチュームは毎回デザインが変わりカッコ良くも露出が高く尻や筋肉を見せつけてます。が、顔だけは終始覆面をしておりエロシーンですらほとんど素顔を出さないので逆に想像をかきたてます。ちなみに若様は物凄い美形という設定です。

ストーリー部分ではただ二人がイチャイチャするだけでなく、ごく平凡な下忍の太助と若様が惹かれあってる理由や若様の跡取り問題について若様の家族や幼馴染、婚約者のくノ一ら一族内外の忍者たちをまじえて取沙汰されます。
両想いなのに一筋縄ではいかない二人がどんな結末を迎えるのか、ほんわかした日常と濃厚なエロシーンと忍者の本格的な戦闘シーンが織りなされて物語が展開されてゆきます。

そして太助と若様だけでなく若様の父親、おじ、弟とその部下たちサブキャラクターたちも魅力的で彼らのスピンオフストーリーも読みたくなります。
単行本は上下巻で手軽に読み切れます。